製造

社会イノベーション事業を支えるIT構造改革

シンプルを軸にIT運用管理やコミュニケーションを見直し


日立製作所(以下、日立)のITデジタル統括本部は、グループ全体のIT構造改革に取り組んでいます。シンプルさを改革の軸に据え、その実現のためにCisco Secure Access、Cisco Catalyst SD-WAN、Splunk Cloud Platform、Cisco Devicesの4つのシスコソリューションを有効活用しています。これらのソリューションによって、システムアクセスやネットワークの統合管理、ITの可視化、そして、コラボレーションの質の向上を実現し、同社が注力する社会イノベーション事業に貢献しています。

株式会社日立製作所​

「社会インフラをデジタル技術で進化させ、環境・幸福・経済成長が調和する未来を創造する」をグループ・ビジョンに掲げている。資源・エネルギー・環境問題など、現代の地球規模の課題に真正面から取り組み、持続可能な社会の実現に貢献する。

課題

  • グループ会社やグローバルの地域ごとに異なるシステムやサービスが混在し、セキュリティポリシーや運用管理の統一が困難
  • IT環境の可視化が不十分で、インシデントへの対応が事後対応型にとどまっていた​
  • クラウド化が難しいレガシーシステムが残存し、IT環境の複雑化に拍車

解決策

  • ​​Cisco Secure Accessにより、場所を問わずクラウドとオンプレミス環境へ統合的かつ安全にアクセス可能
  • 約1,100拠点を結ぶ日立グループのイントラネット「GWAN」を一元管理するためにCisco Catalyst SD-WANを活用する計画。多様な回線を統合し、East-Westトラフィックも柔軟に制御できると期待している
  • Splunk Cloud PlatformをIT運用管理の「頭脳」として位置付け。多様なデータを単一画面に集約し、事後対応型から事前予防型の運用へ転換
  • Cisco Devicesをグループの会議室用システムとして標準採用。Microsoft Teams連携にも対応し、コラボレーション環境を整備

成果

ネットワークを一元管理

GWAN全体の一元管理を実現し、拠点ごとに個別対応していたネットワーク構築の工数を大幅に削減できると期待

信頼関係を構築

率直な議論を重ね、IT構造改革を支える強固な信頼関係をシスコと構築

インシデントを未然に防ぐ

ITオブザーバビリティの強化により、インシデントを未然に防ぐ事前予防型対応への転換を推進

安全なAI活用環境

安全なAI活用環境の実現に向けシスコと共同で検討を継続

​​グループ全体を対象にした大規模なIT構造改革​

​​現在、日立のITデジタル統括本部は、日立グループの事業拡大に貢献するために、デジタル経営基盤構築とIT構造改革に取り組み、俊敏性・効率性・堅牢性を兼ね備えたIT環境を実現しようとしています。

「ITデジタル統括本部のミッションは、世界中で展開する日立グループの事業をITで支えること。IT・デジタル・先端技術の活用、共通プラットフォームの整備、働き方改革、人財育成などを通して、日立の成長戦略に貢献していきます。非常に困難な使命ですが、常に既存の仕組みや業務を見直し、改善を重ねながら、事業の持続可能性を確保するために最適なアプローチを選択することを心がけています」と同社の小野 俊彦氏は話します。

改革を通じて同社が解決を目指している課題の1つがIT環境の複雑化です。例えば、グローバルに事業を展開する日立グループの業務の中には、グループ会社やグローバルの地域ごとに異なるソリューションを採用し、独自の方法で行っているものがあります。そのような固有業務の存在がIT環境の複雑さを高めていました。中でも深刻だったのがレガシーシステムによって支えている業務です。「日立グループはシステムのクラウド化を推進していますが、既存アプリケーションの修正に時間やコストがかかるといった理由から、クラウドへの移行が難しいシステムの一部はレガシーシステムのまま運用しています。ITデジタル統括本部の役割はビジネスを支えることですから、そうした状況にも対応しなければなりません」と小野氏は強調します。

シンプルを軸に4つのシスコソリューションを活用

​​同社が、IT変革の軸に据えたのが「シンプル」という考え方です。「IT環境の複雑性を解消し、システムトラブルへの迅速な対応や、セキュリティ強化を実現するためだけでなく、ITデジタル統括本部が、本来、注力すべきAI活用などに集中するためにもシンプルさを追求すべきと考えました」と小野氏は言います。

シンプルさを実現するために、同社が有効活用しているのがシスコの4つのソリューションです。

  • Cisco Secure Access

同社は、各地域のニーズに合わせて個別最適なサービスを導入したため、セキュリティポリシーや運用がバラバラになっていました。また、システムのクラウド化やハイブリッドな働き方の浸透などを受け、ユーザーがどこからでもセキュアにクラウドサービスや、オンプレミス環境に最適にアクセスできる接続環境も求められていました。

そこで同社が導入を予定しているのがCisco Secure Accessです。Cisco Secure Access はSASE(Secure Access Service Edge)として統合的かつ安全なアクセス環境を提供することが可能。ユーザーは場所を問わず安全にクラウドサービスやオンプレミス環境のアプリケーションをシームレスに利用ができるようになります。

  • Cisco Catalyst SD-WAN

ネットワークについては、SD-WANによって日立グループのイントラネット「GWAN」の最適化を図るために、Cisco Catalyst SD-WANを活用する計画です。

Cisco Catalyst SD-WANは、それぞれの拠点にSD-WANルーターを設置すれば、専用線やISDN、インターネット回線など、多様な物理回線上に仮想的なネットワークを構築でき、1つのコントローラーから回線の違いを意識することなくGWAN全体を一元的に管理・制御できるようになります。前述したように日立グループの中には、クラウド移行が難しいレガシーシステムが残っているため、East-Westトラフィック(拠点間・部門間通信)の適切な管理が重要なネットワーク要件となりますが、Cisco Catalyst SD-WANなら、そのトラフィックをより厳密に制御することができます。「Cisco Secure Accessと共にシステムアクセスの安全性を高めることができます」と小野氏は話します。

  • Splunk Cloud Platform

システムの運用管理においては、Splunk Cloud Platformを「頭脳」として位置付けています。具体的には、様々なITツールと連携させて、多様なデータをSplunk Cloud Platformに集約。Splunk Cloud Platformの単一画面で可視化して、運用管理のシンプル化に役立てています。

  • Cisco Devices

ITデジタル統括本部にとって、オフィスとリモートを併用するハイブリッドな働き方の中で従業員が十分な力を発揮できるように支援することも重要なテーマでした。そこで、増加しているリモート会議の質を高めるために、グループの会議室用システムにCisco Board Pro、Cisco Room Bar Pro やCisco Desk Pro などのCisco Deviceを標準採用しています。「日々、社内外とのコミュニケーションに活用しています。音声と映像の品質の高さはもちろん、会議室の全景や参加者ごとの分割画面を使い分ける自動フレーミングや話者をアップするオートフォーカス機能などがスムーズなコミュニケーションを支えています」と小野氏は言います。

信頼関係を土台に新たな社会イノベーションを実現​

​4つのシスコソリューションは、同社のIT構造改革を大きく後押ししますが、これらのソリューションだけでなく、同社はシスコの体制や対応力を高く評価しています。「ソリューションを選ぶ際には、当然、機能や価格などの比較を行いましたが、そのベンダーが信頼できるかどうかも重視しました。例えば、導入したソリューションにも影響があるトラブルが発生した際、早期に解決できるかどうかはベンダーとの関係性も重要になります。その点、シスコは世界中のチームが一丸となり、率直に意見をぶつけ合いながら共に問題解決にのぞんでくれます。その積み重ねによって構築した強固な信頼関係は、私たちのIT構造変革の重要な土台となっています」と小野氏は強調します。

現在、日立は安全なAI活用環境の実現を目指していますが、その取り組みにおいてもシスコと議論を重ねています。「日立グループは、世界中のAIを活用していく方針を掲げており、いかにAIを安全な環境で使いこなすかが重要テーマとなっています。Cisco Secure Accessを軸に、安全なAI活用環境の実現に向けた議論をシスコと重ねています」と小野氏は言います。

シスコとの強固な信頼関係を土台に、今後の同社はIT構造改革をさらに加速させながら、世界中で新たな社会イノベーションを実現していく構えです。

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